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森の家

緩やかな起伏を含む森の中の一本の道を経て敷地に至る。うっそうと茂る木々の密度の変化の中を縫って光や風が差し込んでくる。古い時代に分譲された区画のあとが、軽井沢の気候と時間の中になじみ、等しく均された時間の中に、手ぶれのように高低差が現れる。そんな場所を眺めながら、人為的な空間が環境の中で緩み、佇まいを獲得していく様子を建築の中に置き換え、表現とならないかと考えた。建物は積雪に備えるため、G.L.より80㎝ほど浮かべたスラブ上に置かれる。屋根の梁は60×300㎜の断面をもつ集成材を@455で並べ、天井にその連なりを見せる、その際、集成材に、手前から奥に進むに従って徐々に曲率をつけ、全体で3次曲面をつくり内部空間を挟む。平面上は建て主夫妻と犬、多くの客人が機能的、快適に生活することを最優先しているが、椀状の天井が頭上に重なることで定位が崩れ、さらに外部の光や風を感じる場として、LDKのプランを超えていけないかと考えた。

Date:2005
Category:週末住宅
Location:長野県軽井沢
Total floor area:173.19㎡
Consultant:多田修二構造設計事務所
Contractor:西武建設竹花組
Photographer:DAICI ANO