パンセ武庫之荘

completed in 2017

  • category 老人福祉施設

  • location 兵庫県尼崎市

  • total floor area 892.21㎡

  • consultant リズムデザイン=モヴ/Eos Plus

  • contractor 阿比野建設

尼崎市武庫之荘に建つ老人福祉施設。

2,3階のサービス付き高齢者住宅と1階の小規模多機能介護施設等からなる複合施設である。

北面は道路や公園に面し大きく開かれているものの、南・東面は隣地の低層住宅等が近接し、いささか開放しづらい状況であった。また要求される多様な機能やボリュームを、限られた敷地の中で実現するため、各機能の効率的な配置と余剰空間の有効活用が不可欠であった。

私たちは建物の中央に光庭として余剰スペースを差し込むことでこれらの課題に対応することにした。

2,3階は個室群(東西)、共用のリビング・ダイニング(北)、浴室・トイレなど(南)の諸機能を光庭を中心に円環状に並べ、行き止まりのない配置計画を採用した。

光庭は共用のリビング・ダイニング、廊下に明るい自然光をもたらすのに加え、空間に実面積以上の広がりを感じさせる視覚的効果を合わせもつものとして計画している。

1階では光庭は、日向ぼっこする・植物を育てるなど、気軽に安全に外の空気に触れられる貴重な場所であると同時に、事務室とデイルームを緩やかに分割する間仕切りの機能も持っている。

1階事務室からは光庭を通じて2,3階まで視界が及ぶため、一目で全館の気配を感じとることができ、管理上の有効性も期待できる。

北面ファサードには2,3階にまたがる特徴的な大開口を設けた。

サ高住のリビング・ダイニングと町並みをつなぐ大きな窓である。入居者は日常生活の中で、公園を駆け回る子供たちや道行く人々の様子を身近に目にすることができる。

photo by Miurashin Architect + Associates

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