戦争直後につくられた工場・事務所を改装し、企業の研究、研修の場とするプロジェクトである。垂井町では戦国を代表する智将、竹中半兵衛の居城があり、以降明治に至るまで竹中氏の拠点となる。地域文化と地域経済の持続「足るを知る」生活圏の研究と対話をこの場で行う。ホール中央にかけられた「黄金の時代」(19世紀、アンリ・フレデリック・ショパン)は、人と自然が平和に共生する世界を描く。分散して配置された耐震要素である箱の隙間から、天使たちが人の活動を覗いている。壁の余白には強度の作家による絵画が並び、ブビンガの一枚板のステージ、長さ6mの500年の杉のテーブル、大垣特産の升を利用した音響拡散壁など、地元企業の素材による空間が構成される。